マンションでの一人暮らしでは、隣の音がうるさいなどの近隣トラブルが起こることがあります。こうしたトラブルは、対処の仕方によっては良からぬ方向にエスカレートすることも考えられます。
とくに女性の一人暮らしの場合には注意が必要です。そこでここではマンション内で起こりがちなトラブルと備えるべき防犯対策について考えてみることにしましょう。
ありがちな近隣トラブルの原因
近隣トラブルでは、隣の音がうるさいというきっかけから、思わぬアクシデントにあうことがあります。
玄関の扉の開け閉めや、音楽を聴くときのボリューム、友達と家でお酒を飲んでいるときなどは、知らず知らずのうちに大きな音がしたり、大きな声を出したりと隣の家に迷惑となるような行為をしていることがあります。
騒音は出している方は気付きにくいものですが、周囲からすればうるさい音でしかありません。
だからこそ近所とのトラブルを起こす原因になりやすいのです。
女性の一人暮らしの場合、相手が騒音を出している間はこちらが我慢するか、あるいは管理人や管理会社などに相談するなどの対処策がありますが、騒音を出している場合には、相手につけ込まれる可能性があります。
ですから、自分が騒音の原因をつくらないよう十分に注意をする必要があります。
日ごろのゴミ出しもまた、トラブルの原因になりえます。
決まった分別ゴミの日があるにもかかわらず、違うゴミを出したときなどに過剰に反応する住人もいます。
ゴミ出しは時間がある程度限られているので、隣の住人と鉢合わせになることもあるでしょう。
このときに顔を見られたりすると、ささいなことで文句をつける口実をつくってしまうこともあります。ゴミ出しは決まった日に決まったゴミを出すように心がけましょう。
文句はエスカレートすることも
騒音やゴミ出しなどでトラブルが生じて文句をいわれてしまうと、相手はさらなる文句や言いがかりを仕かけてくることもあります。
文句は相手が接触するための口実となるからです。
女性の一人暮らしの場合、相手から狙われてしまうと文句の頻度も増えてしつこく接してくることも考えられます。
さらに相手のストレスが強くなれば、玄関に落書きをしたり、張り紙をするなど、行動がよりエスカレートしてくる危険性もあることを認識しておきましょう。
ストーカー相談の8割は女性
マンション内でのトラブルをきっかけに、相手が自分の生活領域に干渉してくることも考えられます。顔を知られたり部屋番号を覚えられたりしてしまった場合には、ポストの中を見られたり、帰宅時に後をつけられるなどのつきまとい行為も起こりえます。
いわゆるストーカー行為に発展する可能性があるのです。
ストーカー犯罪は、ここ数年は減少傾向にあったものの令和5年(2023年)には再び増加に転じ19,843件もの相談が警察に寄せられました。
そのうちの約9割は女性からの相談です。
ストーカー行為者では、元交際相手がもっとも多いものの、知人や面識のない行為者も多く存在しています。
女性の一人暮らしの場合には、近隣住人との不要な事態を避けるためにも、周囲が原因となっているトラブルが生じた場合には、直接的ではなくマンションの管理者や不動産会社に相談をして対応してもらうようにしましょう。
もちろん、自分がトラブルの原因をつくらないことも重要です。
効果的な防犯対策を
女性が一人暮らしをする場合には、なにより忘れてはいけないのが玄関や窓の戸締りです。
お酒を飲んで帰ったときなどは、酔っているせいで注意力が散漫になり鍵をかけないで寝てしまうこともないとはいえません。
このような無防備の状態は、不審者の侵入を許してしまいます。
勝手に玄関を開けて抱きついてきたという怖い事例もあります。
このような危険を避けるにも、マンションの高層階でも玄関とベランダの窓の鍵を必ずしめる習慣を身につけてください。
鍵をしめることは防犯の基本中の基本なのです。
また、ホームセキュリティを導入することも安心できる防犯対策になります。