防犯カメラの録画時間や保存期間の目安はどのくらい?

防犯カメラの一般的な録画時間・保存期間は?


防犯カメラを導入する際に知っておきたいのが録画時間や保存期間です。そこで、一般的な防犯カメラの録画時間や保存期間についてまずはご紹介します。


地域によってガイドラインは異なる


街頭の防犯カメラは、各地域・自治体で録画データ保存期間の目安が決められています。

基本的には「必要最小限の期間」を定めることとなっていますが、おおむね1か月以内としているケースが一般的です。

ただし、事故や事件の捜査上証拠として必要となった場合など特別な事情を有する場合においては、例外的に保存期間の延長が認められることもあります。

防犯カメラの設置を考えているエリアを含む自治体に確認し、詳細を押さえておくようにしましょう。


横浜市や愛知県など、おおむね1か月以内と定めているところが多い


代表的な自治体の、街頭防犯カメラの録画データの保存期間の目安は以下のとおりです。


神奈川県横浜市:短期間(おおむね1か月以内、不必要な録画データの保存は行わない)

愛知県:必要最小限の期間(最大1か月)


また警視庁のホームページでは、街頭防犯カメラについて「警視庁本部においてサーバーに録画され、厳格な管理のもと30日間保存されています。保存期間が過ぎたサーバーは自動的に上書きされ、映像データは消去されます」と明記されています。


業種などによって保存期間は異なるため、適切な保存期間を定める


前の項目で各自治体が設置している街頭防犯カメラの録画保存期間について解説しました。これを参考にして保存期間を決める方法もありますが、企業で防犯カメラを設置する場合は業種によって保存期間の目安が異なる場合があります。


個人宅の場合:3日から1週間ほど

集合住宅(マンションなど)の場合:1週間から1か月ほど

コンビニなどの小売店や金融機関の場合:1週間から1か月ほど

工場の場合:1年~


上記のように、業種や建物の形態によって保存期間の目安は違ってきます。

防犯カメラを設置する拠点の特徴や業種、目的などによって保存期間を検討するとよいでしょう。


防犯カメラの記録媒体にはどのようなものがある?


防犯カメラで撮影した映像を記録する記録媒体にはさまざまな種類があり、以前のものとは記録の方式も異なります。

現在ではデジタル式・ネットワーク式の防犯カメラが増え、記録媒体の小型化・大容量化が図られました。録画も動画ファイルの形式で保存されるようになっています。

続いて、現在のデジタル式防犯カメラに用いられる記録媒体も種類について紹介します。


防犯カメラ映像の記録媒体


カメラの種類や運用方法、導入する場所によって、適した記録媒体も選択する必要があります。おもな記録媒体とその特徴を以下に紹介しますので、選定の際の参考にしてください。


HDD(ハードディスクドライブ)


パソコンに内蔵されている記録媒体や、テレビ録画用に多く用いられている円盤状の記録媒体です。容量あたりの単価が低く、コストパフォーマンスの高さが利点ですが、サイズがやや大型であることと衝撃などで破損しやすい点がデメリットです。このため、防犯カメラ本体に内蔵することは難しく、別途レコーダーを備えるタイプの防犯カメラで採用されています。容量1TBのHDDの場合で、およそ75時間分(1秒毎30コマ、フルHD画質の場合)の映像データを記録することができます。


SDカード


デジタルカメラやポータブルゲーム機でも用いられている、小型のカード状記録媒体です。サイズが非常にコンパクトで薄く、安価なためコストパフォーマンスも高い点が特徴です。一方、静電気などで破損しやすいリスクがあり、年単位といった長期間のデータ保存には向きません。コンパクトなサイズを活かし、多くの防犯カメラやレコーダーで採用されていますが、破損のリスクを考慮し定期的に入れ替えを行うことが必要です。

128GBのSDカードの場合、15時間ほど(1秒毎30コマ、フルHD画質の場合)の映像データを記録することができます。


SSD


HDDよりサイズがややコンパクトで、衝撃や振動による破損が少ない記録媒体です。ノートパソコンの内蔵記録媒体としても一般的で、防犯カメラにおいても破損の少なさを活かし屋外用のカメラい内蔵されていることが多くなっています。HDDより容量あたりの価格は割高になりますが、動作音が静かで電力消費が少ない点などがメリットです。HDDと同じになりますが1TBのSSDで約75時間(1秒毎30コマ、フルHD画質の場合)の録画が可能です。


クラウド


クラウドとは記録媒体の名称ではなく、「インターネット上の仮想スペースにデータを保管する仕組みとそのサービス」を指す言葉です。利用するにはサービス契約することが必要となり、他の記録媒体と異なり買い切りではないため割高にはなるでしょう。しかしながら、「レコーダー購入・故障時の修理代等が削減できること」、「証拠映像を隠ぺいするためのレコーダーの破損や盗難、災害時の紛失の恐れが無いこと」という大きなメリットもあります。

もちろん、いつどこにいてもパソコンやスマートフォン、タブレットからカメラ映像を確認できるというメリットもあります(IP対応レコーダーを使用する場合もパソコン等からカメラ映像を確認できます)。

サービスによっては上限容量が設定されていますので、台数や画質、必要な録画時間を計算した上で、契約することが大切です。また、インターネットが何らかの理由で接続できなくなった場合、映像が保存されないというデメリットもあるため注意が必要です。


防犯カメラの録画方式


記録媒体にもさまざまな種類がありますが、同様に録画の方式んも多種多様です。録画ファイルのデータ量は大きくなりがちですが、現在の防犯カメラは録画データに適度な圧縮を加えることで、多くの情報を記録媒体へ保存可能としています。


データの圧縮形式による録画方式の種類


Motion JPEG


MーJPEG方式とも呼ばれ、JPEG形式の静止画を繋いでいく形で動画とする録画方式です。

次に紹介するMPEG形式と比較すると圧縮効率は落ちますが、編集が容易な点がおもなメリットです。


MPEGー4


MPEG方式は、動画のフレーム(コマ)の差分を保存する(動く部分のみを保存する)圧縮方式を指します。圧縮率によって複数の規格があり、MPEGー1はVTR並みの画質でしたが現在主流であるMPEGー4ではハイビジョン映像以上の画質と圧縮率を両立しています。


H.264


動画ファイルの国際規格で、さまざまな機器との汎用性も高い録画方式です。フレーム間圧縮という方式で圧縮をおこなっており、他の規格と比較するとファイルそのもののサイズは小さくできます。他の高画質な規格よりは画質が劣る場合もありますが、ファイルサイズを抑えながら比較的高めの画質を実現できるメリットもあります。


H.265


2013年に国際規格となった動画の圧縮方式の規格で、H.264と比較して2倍の高い圧縮率を実現しています。つまり、H.264と同等の画質で、データのサイズは半分に抑えられることになります。各種動画配信サービスなども、再生動画にこの規格を採用しています。


ミラーリング録画とは


記録媒体は消耗品であり、長期間の使用には向かない場合があります。たとえば、HDDに保存したデータはHDDが破損すればすべて消えてしまいます。このような不慮のデータ消失を避けるために採られる録画方式が「ミラーリング録画」です。

ミラーリング録画では、2個のHDDに同じ映像を同時保存する「ミラーリングシステム」によって、もし1台のHDDが破損してしまってももう1つにデータを残すことができます。

100%とは言い切れずとも、高確率で確実な画像を保存することが可能な方法です。


HD(ハイビジョン)以上の高画質録画が可能なアナログ防犯カメラ


HD(ハイビジョン)と呼ばれる高画質映像を超える画質の防犯カメラやレコーダーも増えており、精細な映像で現場を記録することで不審者の詳細な特定や追跡を可能としています。


防犯カメラ・レコーダーの選び方


カメラの接続台数


レコーダー1台に、防犯カメラを何台まで接続する予定があるかを考えてレコーダーの選定を行いましょう。レコーダーに接続可能なカメラの台数は、4台まで・8台まで・16台までなど上限があるため、追加する可能性も踏まえて選ぶとよいでしょう。


設置場所


屋内に設置するのか、屋外に設置するのかによって適したレコーダーも異なります。もし、屋外にレコーダーも設置しなければならない場合には、ホコリや水分・振動などに強いタイプのレコーダーを選定する必要があるでしょう。


容量・録画時間


記録媒体の容量や録画可能時間を確認し、用途に合うレコーダーを選びましょう。

業種によっては定められた尺の映像の録画が必要になることがあるため、それらを事前に踏まえて機種選定も要件をしておくとよいでしょう。


保障制度


防犯カメラやレコーダーは、1度設置すると数年は入れ替えずに使い続けるケースが多くなります。万一不調やトラブルが生じた際に、適切に対応してくれる保証が付いているものを選びましょう。